寄生15

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あるとき、あるところに、ある男がいました。男は一人暮らしをしていました。
彼の住む部屋はマンションの1階にあり、最近は暑いこともあってベッド脇の窓を開け放しにしていました。
ふと目を覚ますと、まだ辺りは暗く、街灯が照っていました。擦りガラスに滲んだ灯りに、夜の間に窓を閉めてしまったことを思い出します。
「暑いな、何時ぐらいかな」
そう思って、窓の外を見ました。そこには、女性の顔が張り付いていました。彼の目をじっと見つめて、擦りガラスの向こうからじっと。
彼は驚きました。と同時に、鍵をかけていないことに気づきました。
まずい! そう思うやいなや鍵に手を伸ばしました。
女のギョロついた目はその手の動きを察知し、窓を開けようとします。彼は窓を懸命に抑えつけますが、女のほうが少し早く、窓が数cm開いてしまいます。
彼の手は擦りガラスに張り付いて摩擦で押しとどめている状態。もし女が窓の端に手をかけてしまえば、開けられてしまうことは必至。
早く窓を閉めなければ――


そう脳裏に言葉が浮かんだ瞬間、窓の外の隙間から手が入ってきました。
彼は背筋に寒気の波が瞬時に通り過ぎるのを感じ、力に任せて窓を閉めました。
手に堅い感触とゴリッという鈍い音を感じ、彼は自分のしたことに驚きました。
途端に「ギャッ」という枯れた声が響き、手が窓の外に逃げました。
その隙を逃さず、彼は窓の鍵を閉め、またドアの鍵や風呂場の換気窓など、
外から通じると思われる場所をつぶさに見て回りました。
窓の傍には近寄ることもできず、部屋の中央で寒さと戦いながら震えていました。


彼は翌日引っ越すことを決意し、また、決して一階にはすまないこと、
戸締りをすることを、堅く心に誓ったということです。






ということで、PART15の最後の部分の台本です。最後の最後で音声が途切れてましたね、俺のボケナスー orz=3 プスー
うpした後にコメントで教えてくださった方がいたのでうpしたものも無音になってたことに気づきましたが、「ある箇所(特定の秒数)が無音になる」じゃなくて「特定の箇所が無音になる」ということで、最後の数十秒が無音になる不具合だったみたいです。だからPART15は初めは最後のオマケがなくて、オマケが挿入される本編の最後の挨拶の部分で無音になり始めてたんですが、オマケを挿入した後はその本編の挨拶はちゃんと音が出ていて、オマケの最後数十秒が無音になるという摩訶不思議スライド方式の不具合だったみたいです。言い訳だけどね。ちゃんと言っとかないと恥をかいた分の名誉が取り返せないからね。お察しの通り、そんな名誉はハナからないですね、申し訳ない OTZ


もともとラジオドラマみたいなのはやりたいなーつくりたいなーと思ってたので、またオマケが追加できそうな動画があれば挿入します。


あんまり挿入挿入と叫んでると、健全な男子が勘違いしかねないので今回はここら辺で。バハーイ ノシ