ろっじ――ん(キャッイーンみたいに発音)

 魯迅の「孔乙己」と「薬」を読了しました。青空文庫よりzip化されたtxtをダウンロードして読みました。

 「孔乙己」は、科挙(めちゃくちゃ難しい試験。現在の日本の司法試験より難しかったとかいわれたりいわれなかったり)で人生を棒に振った男を記しています。
 「薬」は、病気の息子に良薬とされていた「人の血を混ぜた包(パオ)」を食べさせるという話。
 どちらも「こういったオチの話ですよー」と明言されているわけではなく、淡々と描かれています。なんで「孔乙己」なんかは科挙について少しは踏まえていないと、まったく意味のわからない文章に見えるでしょうね。
 魯迅は「狂人日記」を読了していて「阿Q正伝」を挫折しました。「狂人日記」は、単純に楽しめました。
 この作者は、オチで「実はこういうことでした!」と嬉々として解明させるような人ではないようで、社会派のテーマに落ち着いている感じです。